判断=技術?

技術が上がれば判断力も上がる。

 

 

相手のプレスが強まれば強まるほど

「ポン、ポン」とパス回しのテンポがあがり、

 

 

呼吸をするように良い判断を連続し、

次第に疲弊した相手DFの額に汗がにじむ。

 

 

頭がすっと晴れ渡ったような感覚。

跳ねるように動く全身の感覚。

 

 

スカウトに来ていた強豪校の監督が、

ベンチにずっしりと腰掛けて目を細めて自分の方を見ている。

 

 

まるで出来の良い生徒を前にした教師のように。

 

 

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こんばんは!

けーすけです。

 

 

今日もブログを読んでくれて

ありがとうございます。

 

 

今日は最近の僕自身の研究や、

多くの指導現場に関わらせてもらってる中で

気づいたことを発信していこうと思います。

 

 

最近何かと話題になっている

「状況判断力」について。

 

 

「良い判断って何?」

「判断の良さは何でわかるの?」

 

 

状況判断という言葉はサッカーの現場で

かなり頻繁に使われていて、

 

 

「重要だ!」という認識がある一方で

その具体的な練習方法試合での評価というのが

よくわかっていないのが現状です。

 

 

この「状況判断」についてですが、

状況判断力というと「ある状況において複数の選択肢の中から

より最適らしいものを選択し、実行できる能力」であると言えます。

 

 

ここでポイントとなるのが、

最後の「実行できる」という部分。

 

 

つまり、頭の中ではいくら最適な決断ができていたとしても

それを実際にプレーとして「実行」できないと

状況判断力があるとは言えないのです。

 

 

だってその場その場でその選手の頭の中を解析して

脳内で決定された選択を評価することはできないですもんね(笑)

 

 

なので、「判断が良い・悪い」という評価は

「実行されたプレー」によってなされるわけです。

 

 

たとえ周りを見ることができて「今はここにパスだ!」と

正しい選択が頭の中ではできていても、パスがずれてしまったり

出す前に取られてしまっていては「状況判断が悪い・遅い」

と評価されます。

 

 

このことを考えると、

「判断と技術は切り離せない」

ということを再認識します。

 

 

僕自身、状況判断に関するサッカーの論文読んでいて

この2つの能力を切り離して考えてしまっているものが

非常に多いなと感じています。

 

 

人の眼球運動を解析して見てるものを分析したり、

脳内の活動電位を解析したり・・という研究は

個人的には非常に興味深いのですが、

 

 

サッカーの指導現場に生かすとなると

それがなかなかイメージできないところがあるんです。

 

 

だってたとえば研究によって

「何を・いつ」見るべきかが明らかになったとして

それによって集めた情報から「実行」に移せなければ

研究が現場に生かされたとは言えない。

 

 

良い状況判断には必ず「技術」が介在するし

良い技術がなければ「判断した内容」は表出されない。

 

 

車の運転でいくら周りを見て最適な決断ができていても

ハンドル操作がめっちゃ下手だったら事故ってしまいますもんね。

 

 

それと同じことがサッカーでも起きています。

 

 

横から相手が来ていることがわかって

「今はワンタッチで運んだ方がいい」と

頭の中では最適な判断ができているのに

 

 

つい焦ってしまってタッチがビヨーンと

大きくなって相手にボールを奪われてしまう。

 

 

このような経験ありませんか??

 

 

もちろん、技術の練習だけやっていても

判断力は向上しないので(多少は向上する;止めることで選べるようになるなど)

状況判断のトレーニングも重要にはなってくるのですが、

 

 

いくら状況判断(脳内で完結)の練習をやっていても

”サッカーとしての”状況判断力は向上しません。

 

 

だって脳内で判断された内容が必ずしも

サッカーの技術を伴って実行されるとは限らないから。

 

 

技術と判断の関係性に関しては

現場でも研究でも曖昧にされがちで今後の研究課題なので

僕自身さらに理解を深めていかなければなりません。

 

 

 

今日はこれくらいにしておきます!

 

 

ではまた^^

 

 

 

けーすけ。