「周り」って何ですか??

「周りを見ろ!」は禁句。

 

 

こんにちは!

けーすけです。

 

 

「ボール持つと焦っちゃう」

「ボールロストが多いんです」

 

 

最近このような相談を

してくる方が非常に多いです。

 

 

練習ではパスやドリブルがうまくいくのに

試合になると焦ってバタバタしてミスしてしまう。。

 

 

このような選手は

「状況判断力」が足りない可能性が高い

というのは以前にも話したことだと思います。

 

 

 

でも、「状況判断」って大事だとわかってるけど

具体的に練習したり、改善しようとしてる人は

ほとんどいないのが現状です。

 

 

 

なぜだと思いますか??

 

 

 

その答えとは、

9割の人が「周りを見ればいい」

で話を完結させてしまっているから。

 

 

 

実を言うと、状況判断を改善する上で

「周りを見る」と言うのは禁句なんです。

 

 

 

「なぜ、周りを見るではダメなのか?」

について今日は実際に研究論文などを参考にして

説明していきたいと思います。

 

 

20世紀後半から進んできた状況判断に関する研究で

特に重要であるとされてきたのが「知覚認知スキル」です。

 

 

知覚認知スキルというのは、超簡単にいうと

「そこに何があるか」がわかるかどうか。

という能力のことです。

 

 

この知覚認知スキルに関して、

サッカーが上手い人はどのように

「そこに何があるか」を知ろうとしてるのか?

を調べようとした研究がいくつかあります。

 

 

それらの研究によると、

・熟練者は無関係な手がかりではなく、重要な情報を含む手がかりに対して選択的に注意を向けてゲーム内容を記憶していたこと(工藤ら,1994)

・競技レベルの高い選手は、競技レベルの低い選手に比べて、プレーに直接関与すると思われるボール周辺のエリアを優位に記憶していたこと(夏原ら,2012)

・熟練者は選手の動きや位置関係情報に基づいてプレー状況を認知しているのに対して、非熟練者は選手のユニフォームの色といった表面的な特徴に依存していたこと(Williams et al ,2006)

 

などがわかっています。

 

 

つまり、上手い選手は

「重要な情報にのみフォーカスして

試合状況を認知している」

ということです。

 

 

重要な情報のみを収集して、

無関係な情報は捨てる。

 

 

要は「取捨選択」している

という風に言えるでしょう。

 

 

 

この研究結果からわかるように、

状況を正しく認知できる選手になるには、

ただ単に「周りを見る」のではなく、

 

 

 

「何を見るべきか」を具体的にして、

重要な情報をしっかりとキャッチするスキル

がポイントになるわけです。

 

 

 

ボールを受けるときやドリブル中、

あなたは「何を」見ていますか??

 

 

 

「周り」という言葉で片付けるのではなく、

「何を見るか」をしっかり決めた上で首を振ったり、

ポジショニングを意識することが、

 

 

”早くて正確な判断”をするために

非常に重要になります。

 

 

 

「じゃあ、何を見ればいいの?」

「答えを教えてよ〜!」

 

 

という方のために僕自身もこれから

さらに研究を進め、情報を発信していくので

今後の投稿も楽しみにしていてくださいね!

 

 

 

けーすけ。

 

 

 

参考文献

サッカーの状況判断における知覚認知スキルの研究動向と今後の課題 -コーチング学への示唆- (夏原ら,H29)